朝のシャンプーや湯シャンの良しあしについて解説!
朝のシャンプーは髪にいい?悪い?
20年ほど前でしょうか。「朝シャン」という言葉が流行りはじめたのは。
当時は「朝にシャンプーをすると、清潔だしオシャレ!」という感覚で、て朝晩2回シャンプーしているかたも大勢いました。
確かに朝に髪を洗うと目が覚めやすいし、寝グセでボサボサになってしまった髪のセットも楽チン。
一日を通して、髪からふわっと良い香りがするのも嬉しいメリットですよね。
しかし昨今では
「朝にシャンプーをすると髪が痛むし頭皮に悪いので、回数を減らしたほうがいい」
「朝シャンするとハゲる」
との説も浮上してきました。
昔は良しとされてきたものが、色々な研究を考慮した結果、今はNGとなる、なんてことは良くあるお話ですが……
結局のところ、「朝シャンプーするのは、いいのか、悪いのかどっちなんだあああ!」と悩んでしまいますよね。
結論を先にお伝えすると、夜勤仕事の場合や、ご本人の生活環境にもよりますが、特別な理由がないなら「可能な限り、シャンプーは夜に行うほうがベター」でしょう。
以下、朝シャンのデメリット3点を解説します。
朝シャンをやめたほうがいい理由①
理由①「朝は慌しいので丁寧に髪を洗えない。乾かせない」
朝は外出の準備、家事などで1分1秒を争うという方もいらっしゃると思います。
中には「1分でも長く寝ていたい」「朝食を食べる時間すら惜しい」という方も多いです。
そんな、何かと時間のない早朝に髪を洗おうとしても、焦ってしまってなかなか髪を丁寧に洗えないのが現状。
すすぎ残しが出来てしまったり、洗い急ぐあまりに頭皮をガシガシと強くこすりすぎてしまったり……。
その他、シャンプーしたはいいけどドライヤーする時間がじゅうぶんに取れず、髪が生乾きのまま家を出る、なんてケースも。
雑なシャンプーは頭皮を痛める原因に直結し、将来的な抜け毛や薄毛の原因にもなりえます。
特に、すすぎが不十分でシャンプー剤が頭皮に残ったままになると、フケや悪臭、雑菌の繁殖や地肌の荒れにもつながり大変危険です。
市販のシャンプー剤の多くには、石油合成系の界面活性剤が含まれており、成分が頭皮に残ってしまうと皮膚に浸透して毛根にダメージを与える可能性も無視できません。
朝シャンをやめたほうがいい理由②
理由②「紫外線から髪を守る庇護膜が薄くなってしまう」
シャンプーをした後の頭皮は、紫外線に対する「保護皮膜のようなもの」を分泌します。
この「庇護膜(ひごまく)」が髪の毛を守る要素となってくれるのですが、実は髪の庇護膜が出るのは、シャンプーしてから6時間以上経ってからと言われているのです。
ということは……
朝シャンプーしてからすぐに出かけると、髪にはまだ庇護膜が形成されておらず、紫外線の影響を直で受けてしまう結果に。
目に見えないので普段はまったく存在すら感じない「庇護膜」ですが、私たちの髪を守るためには大切な機能です。
髪は紫外線のダメージを受けやすい部位です。
髪のバリア機能を担う庇護膜の働きをフルに実感するには、やはり朝のシャンプーは避けたほうが賢明です。
朝シャンをやめたほうがいい理由③
理由③「頭皮の毛穴への刺激が強すぎる」
朝起きたとき、寝起きのときは、頭皮の毛穴は開いた状態となっています。
では、頭皮の毛穴が開いた状態でシャンプーをすると……?
朝は毛穴が開いているため、シャンプーが毛穴につまりやすくなり、すすぎ洗いが不十分だとシャンプー剤が頭皮に残った状態になってしまいます。
毛穴への過剰な刺激は、抜け毛や薄毛を促進する原因に。
もし、夜もシャンプーして朝もシャンプーする「1日2度シャンプー」を行う場合は、さらに「地肌の皮脂の落としすぎ」の心配も出てきます。
皮脂を落とし過ぎると、頭皮が乾燥してしまいます。頭皮の細胞は賢いので、その乾燥を防ぐために、更なる皮脂の分泌をします。
すると結果的には「洗っても洗っても地肌がベタベタしっぱなし……」といった悩みにもつながります。
よって、シャンプー剤を用いた洗髪は、1日1回に留めるのがベター。
皮膚は寝ている間に生まれ変わります。
睡眠中に頭皮が清潔であったほうが、皮膚のターンオーバーを妨げず、元気な髪が維持しやすくなります。
汚れを残したまま寝ないよう、シャンプーは寝る前(夜)に行うのがおすすめです。
朝晩2回、頭を洗いたい場合には「湯シャン」を検討!
ここまでで朝シャンのデメリットを3点解説しました。
しかし!
どうしても朝晩に2回、頭が洗いたくなるときもありますよね。
髪は静電気で、汚れやほこりが付きやすい部位。
早朝にランニングをして汗をびっしょりかいたときや、夏、暑くて暑くて、起きたら汗だくだったときなどは「シャンプーで頭をサッパリさせたい」といった気持ちになります。
しかし、1日に2度もシャンプー剤を使って洗髪を行うと、地肌の「皮脂のとりすぎ」が心配……。
皮脂のとりすぎは、ヘアサイクルを乱して薄毛・抜け毛を悪化させる原因になります。
抜け毛とかは怖いけど……でもどうしても朝晩2回、頭を洗いたいよ~( ノД`)
……そんなときは、朝のシャンプーをお湯のみでの洗い流しに切り替える――つまり「湯シャン」に置き換えるのがおすすめです。
湯シャンは、芸能人のタモリさんや福山雅治さんも実践しているとの話で、すっかり有名になってきました。
タモリや福山雅治がシャンプーを使わずにぬるま湯のみで頭を洗う「湯シャン」を実践していることを明かし、話題に
引用:Asagei+
湯シャンのやり方
湯シャンの方法は、実に簡単。シャンプー剤はつけずに、お湯だけで頭を流すのです!
お湯の温度が高いほど皮脂は綺麗に落ちますが、ヤケドしない程度の水温が推奨されます。
湯シャンして最初のうちは、
「えっ! シャンプー剤を使わないなんてありえない!」
「ニオイとか気になるんだけど……」
と不安に思うかもしれませんが、これが意外と大丈夫。
実際、頭皮の汚れはお湯だけで70パーセントから80パーセントくらいは落ちます。
シャンプー剤そのものの良い香りは髪に残らないですが、かといって悪臭がする、という口コミもほとんど見かけません。
湯シャンの場合はシャンプーを泡立てる時間も不要ですし、シャンプー剤を使わないぶん、バスルームのお掃除もラクチンになり一石二鳥。シャンプー剤のすすぎ残しの心配もなく、時短にもなります。
毛先のぱさつきが気になる場合は、アウトバスタイプのトリートメントでヘアケアするのもおすすめです。
湯シャンは低刺激で頭皮環境が整う
お湯のみでのシャンプーは、頭皮にダメージを与えにくいため、皮脂の取りすぎや頭皮の乾燥、フケ、かゆみなどをおさえる効果にも期待が持てます。
湯シャンに切り替えた結果、「髪にコシが出た」「くせ毛が出にくくなった」と、髪質の良い変化を実感する人がいらっしゃるのも事実。
今までシャンプーを使っていた人がいきなり湯シャンに切り替えると、髪や頭皮のベタつきが気になるケースもありますので、様子をみつつの湯シャンがおすすめではあります。
一長一短ありますが、シャンプーのしすぎで頭皮環境が乱れるのを何とかしたい人は、いちど湯シャンを検討してみる価値はあります。
いきなり湯シャンに切り替えるのが不安な場合
シャンプー剤をいきなり使わなくすると、過剰に分泌された頭皮の皮脂によりベタつきを感じるケースも。
湯シャンに切り替えるときは、頭皮環境をチェックしつつ、少しずつシャンプー頻度を減らしていくのがおすすめです。
洗浄力優しめの、皮脂を落としすぎないシャンプーを用意しておくのも◎
朝シャンプーのデメリットと、湯シャンについてのまとめ
POINT!
・朝は慌てたシャンプーになりがちで髪や頭皮にダメージが残りやすい
・頭皮、地肌を紫外線から守る「庇護膜」は、シャンプーすると取れてしまうため、可能であれば夜のシャンプーが望ましい
・朝晩2回とも、シャンプー剤を使った洗髪をするのは避けたい
・もしどうしても朝と晩の2回、髪を洗いたい場合は、お湯だけで洗う「湯シャン」がおすすめ