今回は、画材の中でもポピュラーな「色鉛筆」と「消しゴム」についての雑学です。
お子様のお絵描きをはじめ、最近では大人の塗り絵で色鉛筆を使う機会が増えていると聞きます。
さて、そんな色鉛筆。
「鉛筆」と名打ってるにも関わらず、普通の消しゴムで消そうとすると、まったく消えてくれずに「あれえ?」と思った経験はありませんか?
色鉛筆で塗った箇所を無理やりにふつうの消しゴムで消そうとすると紙が破れてしまいます。
紙の上で色だけが伸びて、汚くなってしまうなんてことも……。
塗り絵やイラストなどのデリケートなアート作品においては、修正液や修正テープの使用は避けたいですし、困りますよね。
そこでこの記事では、
・色鉛筆が普通の消しゴムで消しづらい理由
・色鉛筆を消しゴムで消す方法
について解説していきます!
色鉛筆が普通の消しゴムで消えない、消えにくい理由
まず、普通の鉛筆と色鉛筆の製作工程を比べてみましょう。
同じ「鉛筆」と名は付きますが、原材料が異なることが分かります。
普通の鉛筆の作り方
黒鉛と粘土を混ぜて、1000度くらいの炉で焼き固める
色鉛筆の作り方
色の元にある顔料の粉に「蝋(ろう)」「合成樹脂」「合成のり」などを混ぜ合わせ、50度の乾燥機の中で70時間ほど乾かす
黒鉛は、紙の上でちいさな粒となっています。普通の消しゴムは、この黒鉛の粒を消しクズの中に丸めて消してくれます。
対して、色鉛筆は、作成工程で「蝋(ろう)」を使っています。色鉛筆で紙に色を塗ると、蝋(ろう)は、当然のごとく紙にもくっつくので普通の消しゴムではなかなか落とすことができないのです。
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「じゃあ、色鉛筆を消したい場合はどうすればいいのか?」
という点についてですが、最近では、こちらの文房具のような、色鉛筆用の消しゴムが販売されています。
シード(SEED)消しゴム 色鉛筆 軟らかい鉛筆用
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シード(SEED)の色鉛筆用消しゴムは、少し粘着性を高めた消しゴムなので、色鉛筆や柔らかい鉛筆が消しやすい作りになっています。
砂消しゴムのように、力技で紙そのものを削って消す仕組みではないため、紙へのダメージも最小に抑えつつ色鉛筆を消すことが可能。
品揃えのよい文具店や、画材ショップで売られていますし、ネット通販でも購入できます。
よろしければ、試してみてくださいね。
壁紙に書かれた色鉛筆の消し方は?
「紙ではなく、壁紙に色鉛筆がついてしまった」
「壁紙の色鉛筆を消したい……」
という場合はあたためて落とすorクレンジングオイルで落とすなどの対策で解決する場合があります。
方法①壁紙の色鉛筆をあたためて落とす
色鉛筆は蝋(ろう)をはじめとした油脂成分が配合されており、熱に弱い性質をもちます。
そのため、ドライヤーなどであたためて汚れを浮かび上がらせてから拭き取りすると落ちやすくなります。
方法②壁紙の色鉛筆をクレンジングオイルで落とす
色鉛筆は油分に溶けますので、クレンジングオイルを布に含ませて優しくたたくと汚れを浮かすことができます。
【注意】上記の方法は壁紙の材質や状態にもよりますので、様子を見ながらお試しください。