「小倉トーストの名前の由来や発祥の地」を解説するよ!
愛知県近郊の喫茶店でよく見かけるメニュー、「小倉(おぐら)トースト」
小倉あんの優しい甘みと、バターのほのかな塩っ気が超絶にマッチした味わいが魅力で、東海地方ではモーニングサービスとして提供している喫茶店も多いです。
そのため、「小倉トースト=名古屋の食べもの」というイメージが先行しますが、実のところ「小倉」という地名は福岡や京都などにも存在します。
……となると「小倉トーストの小倉って、なにが由来なの?」「小倉トーストのルーツが気になる……」というかたもいらっしゃるのではないでしょうか?そこで、
- 小倉トーストの名前の由来は?
- 小倉トーストの発祥の地はどこなの?
- 小倉トーストにはどんな種類やアレンジ方法があるの?
など、小倉トーストに関する雑学や小ネタを紹介していきます。
小倉トーストの雑学!名前の由来や発祥の地は?
小倉トーストの名前の由来は「京都の小倉山」
ズバリ、小倉トーストの「小倉」は、京都の小倉山がその名の由来となっています。
小倉トーストには「小倉あん」が塗られていますが、京都府の小倉山周辺は、小倉あんに使用する大納言小豆の産地です。
小倉あんは、大粒の小豆(大納言など)を蜜で煮て甘みをつけたあとに、こしあんを混ぜて作ります。
歴史をさかのぼって809年ごろ、当時の和菓子職人「和三郎さん」が小豆にお砂糖を加えて「あん」を作ったと言われています。
加えて、京都の小倉山は、秋になると紅葉の名所としても有名。
小倉山の紅葉の光景――赤く染まった木々が点々としている情景が、小豆(あずき)のつぶつぶに似ていたので、こしあんに大粒の小豆を蜜煮にしたものを混ぜた餡を「小倉あん」と呼ぶようになったという説もあります。
小倉トーストの発祥の地は「愛知県の喫茶店」
小倉トーストに使われる「小倉あん」は京都が由来でしたが、「小倉トースト」の発祥の地は、愛知県名古屋市栄の「満つ葉」という喫茶店になります。
「満つ葉」さんは元は和菓子屋でしたが、第一次世界大戦後(大正時代)に、お饅頭に使うもち米の価格急騰のあおりを受け、経営の舵を喫茶店へと切り替えました。
そこで、パンに小倉をつけて提供したのが「小倉トースト」
もち米はなかなか手に入らない時代でしが、幸い、パンやバターは入手できました。
そんな折、当時の学生さんたちがぜんざいにトーストを浸して食べていた姿から発想を得て、結果「小倉トースト」という新メニュー誕生の運びとなりました。
現在の「満つ葉」さんは、名古屋市西区の円頓寺商店街内にあります。店舗名は「まつば」とひらがな表記になり、3代目後継者さんが切り盛りされています。
小倉あん」の由来は京都の小倉山、「小倉トースト」の発祥は名古屋市の喫茶店、となるね!
小倉トーストにはどんな種類やアレンジ方法があるの?
参考までに、小倉トーストの種類には大きく分けて3つの形態があります。
- トーストの上にあんこを乗せるパターン
- ト-ストとは別のお皿にあんこを乗せて、自分で適量を塗るパターン
- パンとパンの間にサンドウィッチ風にあんこを挟むパターン
そのほか、小倉トーストのアレンジでは、以下のようなレシピも美味しいですね。
- トッピングに生クリームも混ぜる
- フルーツも乗せて、あんこの甘みと果物の酸味を同時に楽しむ
- こしあんで作ってみる
ちなみに、小倉トーストのカロリーはトースト1枚ぶんで約270kcal~350kcal程度です。カロリー計算が気になる場合は、トーストに塗るバターを控えてみる、などのアレンジもおすすめです。
【まとめ】小倉トーストの由来や発祥地
以上、小倉トーストの由来や発祥地、種類やアレンジについてご紹介しました。
結論、小倉あんは京都の小倉山がルーツであり、発祥のお店は名古屋の喫茶店「満つ葉」さん、ということになります。
最近では、コメダ珈琲の全国展開やテレビ雑誌での名古屋メシ特集のおかげで、東海地方以外でも広く小倉トーストが知れ渡り、全国各地で小倉トーストを見かける機会も増えたかと思います。
小倉トーストを食べるときの会話の小ネタの参考にしてくださいね!
小倉トースト風のお菓子・飲み物もあるよ!ザザッと紹介【手土産にも◎】
小倉トーストといえば「パン+あんこ+バター」のイメージが強いですが、最近では「小倉トースト風のお菓子」や「小豆を使ったドリンク」なども話題です。
小倉トースト ラングドシャ
小倉トースト ラングドシャは、マーガリンと小倉の甘さがマッチした焼き菓子です。
食パン風の四角い形をしたラングドシャの中に小倉あん風味のチョコが入っています。
サクサクして歯ごたえがよく、甘さも絶妙。名古屋土産にもおすすめです。
■小倉トースト ラングドシャのカロリー:57kcal(1枚)
小倉トースト ラスク
小倉トースト ラスクは、小型の専用食パンに粉末あん、バターを乗せた小倉トースト風のお菓子です。
見た目はまさに、ちいさい小倉トースト。小豆や焼いた食パン生地の食感が心地よく、ティータイムの会話もはずむスイーツです。
■小倉トーストラスクのカロリー:58kcal(1枚)
小倉トースト風フィナンシェ
小倉トースト風フィナンシェは、その名の通りフィナンシェ風の焼き菓子です。
フィナンシェとは、フランスがルーツの焼き菓子の意。
フィナンシェの記事に、ほどよい甘さの小倉あんとマーガリンが入っています。
愛知県観光協会長受賞商品でもあり知名度も高く人気のお菓子です。
■小倉トースト風フィナンシェのカロリー:エネルギー405cal(100g当たり)
あずき美人茶
あずき美人茶は、小豆を使った飲み物です。
ほどよい甘みがあるのに、カロリーはゼロ。糖質もゼロ。ノンカフェイン。
美容に良いとされるポリフェノールや、塩分排出のはたらきに期待がもてるカリウムが豊富なので、コンディションを整える、むくみを解消する、という意味でもおすすめな小豆ドリンクとなっています。
小倉トーストの作り方
小倉トーストの作り方は簡単――といいますか、これといった明確な決まりはないため、お好みで色んなアレンジが可能です。
名古屋近郊の喫茶店で出される小倉トーストは、焼いた食パンのうえにバター(orマーガリン)を塗り、その上のあんこを乗せる作り方がメジャーではあります。
ご家庭で作ってみる場合は、さらにその上に生クリームを乗せてみたり、バターをごろっと乗せて背徳感たっぷりのレシピにしてみたりと、アレンジ内容も幅広いです。
【Pickup!】小倉(おぐら)と小豆(あずき)の違いは何?
「小倉(おぐら)」と「小豆(あずき)」は、似ているようで微妙に違います。
小豆(あずき)は、小豆の豆の全体を指します。
小倉(おぐら)は、小豆の入っているあんこを指します。
小豆(あずき)を使ったあんこには、以下のような種類があります。
あんこの種類 | 作り方 |
つぶあん | 小豆をつぶさず炊き上げ、皮をそのまま残す |
こしあん | 小豆を煮込んでから裏ごしし、皮を取り除いて練り上げる |
小倉あん | 小豆をつぶさず煮て、蜜につけ、こしあんに混ぜる |
小豆(あずき) | 小豆の豆全体、の意 |
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