今回はお料理ネタ。テーマは「こんにゃく」
こんにゃくを料理に使うときは、包丁で切るようりも手でちぎったほうが味が良くなるといわれています。
同じこんにゃくなのに、切り方の違いだけでいったい何が変わるんだろう?と思ってしまいそうですが、でも、実際に手でちぎったこんにゃくのほうがおいしく感じるという声が多いです。
ではなぜ、こんにゃくを手でちぎると、おいしくなるのでしょうか?
こんにゃくを手でちぎるとおいしく感じる理由3点
理由①こんにゃくに、味が染みこみやすくなるから!
こんにゃくを手でちぎると切り口がでこぼこになります。凹凸のできた切り口のほうが、包丁でスパンと切った切り口よりも表面積が広くなるので、こんにゃくに調味料の味が染みこみやすくなります。
包丁で切りつつも味を染みこませたい場合、たとえばおでんの中に入れるこんにゃくなどは、表面に格子状に切り込みを入れることがありますが、これも味を染みこみやすくするためです。
理由②包丁の金物のにおいが、こんにゃくに付いてしまうから!
こんにゃくは、これといった味がない食べ物なので包丁で切り込みを入れると場合によっては、包丁の金物の味がこんにゃくについてしまうことがあります。
手でこんにゃくをちぎることによって、味の変化を防ぐことができます。
こんにゃくは「金気を嫌う」食材です。
「金気を嫌う」とは、鉄製の包丁で切ると味が落ちる現象。金気とは、鉄のことです。
金気を嫌う食材は、こんにゃく以外に、きのこやニンニク、葉物野菜などが挙げられます。
金気を嫌う食材を鉄の包丁で切ると、変色する・鉄の匂いがうつる・風味が落ちるなどします。
こんにゃくを作る工程では、灰汁(アク)が使われますが、灰汁(アク)はアルカリの性質を持つため、鉄製の包丁で切ると酸化反応を起こし、味が変わってしまいます。
こんにゃくの製造工程
こんにゃく糊に灰汁(食品用水酸化カルシウム)を入れ、練り合わせます。灰汁はこんにゃく糊を固める作用をします。引用:ヒバ食品株式会社
このような理由から、こんにゃくの風味を保つためには、手でちぎったほうが良いといわれます 。
理由③見た目もおいしそうに見えるから!
こんにゃくを手でちぎると、切り口がふぞろいになり見た目からして「味のある」雰囲気に仕上がります。お料理は見た目も肝心! でこぼこした形状はいかにも手作りという感じがして、おいしそうに見えます。
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以上、こんにゃくを手でちぎるとおいしく感じる理由についての小ネタでした!
お料理でこんにゃくを使う機会がありましたら、ぜひ手でちぎってみてくださいね。