顔ダニについて解説。
- そもそも、顔ダニとは何か
- 顔ダニは、肌にどんな影響を与えるのか？
- 顔ダニを減らして、かゆみや赤みをやわらげるにはどうすればいいのか？
一般的なダニは、布団や枕、カーペットやソファーなどに生息しますが、顔ダニは、人間の皮膚の上で生きています。そして、ときにはお顔に赤みやかゆみなどのトラブルを引き起こします。
顔ダニの存在が気になったときの参考にしてください。
顔ダニとは
顔ダニの形状
顔ダニとは、0.2～0.3ミリほどの大きさのダニです。お顔の赤みやニキビの原因になることから「ニキビダニ」ともよばれます。（Demodex：デモテックス｜和名：毛包虫）
顔ダニは毛包や皮脂腺の中に生息し、皮脂や細胞の残りを摂取して生きています。
「ダニ」と聞くと、かゆくなる、刺されるといったイメージがありますが、顔ダニはほとんどの場合において、お肌に悪影響は与えません。
むしろ、皮脂量のバランスを取るのに必要な常在菌で、通常の皮膚には約200万匹の顔ダニが生息すると言われています。
顔だけでも約200万匹がほとんどの人の皮膚の上に生息していて、ひとつの毛穴には5～6匹住んでいる
引用：日本経済新聞
顔ダニは、誰にでもいます。顔ダニがいない人はおらず、ほとんどの人が顔ダニと共存しています。
顔ダニの症状
顔ダニは、多くの人の顔に存在しますが、ほとんどの場合では無症状です。
ただ、顔ダニが異常繁殖してしまうと、かゆみや赤み（赤ら顔）、皮膚が腫れるなどの炎症、自覚症状が出てきます。
その他、顔ダニの死骸が肌の上に残り、顔ダニが毛穴に詰まってニキビ、吹き出物などの炎症を起こすなども考えられます。
また、顔ダニは毛穴から出たり入ったりなど移動するため、お肌が敏感な人や、顔ダニの総数が多い場合は、顔にムズムズしたかゆさを覚える場合もあります。
顔ダニは、夜に活発になるとの報告もあるため、人によっては寝ている間にお顔にむずがゆさを覚える可能性もゼロではありません。
ニキビダニの生存期間は約2週間で、日中は毛穴の中で過ごし、夜間に孵化や移動、食事、交尾などを行う。
引用：Care Net
顔ダニの取り方
顔ダニの取り方で、もっとも簡単なのは「洗顔」です。
普段の生活の中で適切に洗顔を行っていれば、皮脂のバランスも整い、顔ダニの異常繁殖を抑制できます。
汗や、落としきれなかったメイクも、顔ダニのエサになるため、顔ダニによるトラブルが不安な場合は、まっさきに洗顔状況を見直しましょう。
毎日の洗顔にプラスして、保湿ケアも忘れずに！
ただし、顔ダニが増えてしまって肌トラブルが起きている場合は、医師への相談が必要です。個人の判断でステロイドなどの外用薬を用いると、逆に症状が悪化する恐れもあります。
この方法はNG！やってはいけない顔ダニ対策
顔ダニの対策時に、やってはいけない対策で代表的な例はこちら。
オロナイン
顔ダニは、オロナインでは駆除できません。
オロナインは本来、皮膚の殺菌や消毒に用いる軟膏です。
オロナインH軟膏は、殺菌効果に優れたクロルヘキシジングルコン酸塩配合の皮膚疾患・外傷治療薬です。殺菌成分配合の軟膏が患部を覆ってケアします。
引用：公式（オロナインH軟膏）
ニキビや吹き出物の部分的な殺菌・消毒には良いですが、広範囲の使用も推奨されていないため、オロナインで顔ダニ対策はできません。
アルコール消毒
手指などに用いるアルコール消毒も、顔ダニ対策に使用するのは控えましょう。
アルコール消毒は、肌のバリア機能を壊してしまう恐れが高く、２次被害が心配。ダニがいなくなっても、肌が炎症を起こしてしまったら本末転倒です。