暖房の20度と冷房の20度。同じ20度ですが、違いはあるのでしょうか?
たとえば、エアコンの設定温度を夏に暖房20度にしたら、部屋は涼しくなるのでしょうか?
今回は「エアコンの温度の違い」についての雑学!
暖房20度と冷房20度の違いとは?
一般的なエアコンは、冷房と暖房を切り替えるスイッチがついています。
そして、ふつうは「夏に冷房、冬に暖房」を使います。
そこで夏に、暖房設定で室内温度を20度にしてみたらどうなるか?
同じ20度なら、暖房でも冷房でも大差ないのか?
「20度」という温度だけ見ると、暖房でも部屋は冷えそうに思えてしまいます……が、結論、残念ながら、夏に暖房20度に設定してみても、お部屋の中は冷えません。
理由は、エアコンは冷房設定にするか暖房設定にするかで、風の吹き出し方が違ってくるからです。
冷房の20度と暖房の20度は同じ室温(温度)にならない
- エアコンの「冷房20度」は室温を20度まで下げる機能
- エアコンの「暖房20度」は室温を20度まで上げる機能
冷房は、室内を冷やすのが目的なので、設定温度が何度になっていても、吹き出し口から出てくる風の温度はだいたい5度くらいです。冷房モードでは温風は出ず、室内の温度を上げる働きはありません。
反対に、暖房は室内を暖めるのが目的ですので、拭き出し口から出てくる風の温度は50度から60度近い熱量。暖房モードでは冷風は出ず、室内の温度を下げる働きはありません。
エアコンの吹き出し口には室温を感知するセンサーがついており、設定温度と同値になるまで運転が続く仕組みとなっていますが、冷房は設定温度に下がるまで運転が続き、暖房は設定温度に上がるまで運転が続きます。
冷房と暖房では、エアコンの機能そのものに違いがあるため、夏に暖房をつけてしまうと、50度以上の熱が室内に渦巻き、余計にお部屋の温度は上がってしまうのです。
最近のエアコンは、外気の温度と室内の温度差をセンサーで感知して動くものもありますので、そういったハイテクな機種の場合は、夏に暖房を設定しようとしても動作が停止してしまい、稼動しない機体もあります。
暖房20度と冷房20度の違い:まとめ
- エアコンの暖房と冷房は、仕組みそのものが違う
- 冷房は、設定温度に「下がる」まで部屋を冷やす
- 暖房は、設定温度に「上がる」まで部屋を暖める
- おなじ20度設定でも、冷房と暖房では運転方法が異なるため、「夏は冷房・冬は暖房」に設定する必要あり